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★★ヘイケボタル (北海道から九州まで棲息。幼虫はヒメタニシ、モノアラガイ、カワニナなどの水棲巻貝を捕食。飼育で難しいのは、気温のように思えます)

 
2013・5・10 自宅で飼育中の終齢幼虫 2013・6・5 自宅の上陸装置で産み落とされた卵
上陸装置は工夫してこしらえた苔の褥
2013・6・5 自宅の上陸装置で羽化直後に交尾
手前の大きい方が♀
2021・7・10 上陸装置の整理中に転がり出てしまった蛹
蛹室は直径約1、5センチ。土と水苔で作ってある
       
2023・6・17 自宅の上陸装置・水苔の表面近くで蛹化した蛹
2023・6・18 一日経った左の個体

 
2023・6・18 左の個体。夕方になり、真っ黒い
翅に変化していた。この夜に羽化。♀と判明
2023・6・12 今年は♀が生まれる確率が高い。蛍は雌雄が
同時に生まれると、すぐに交尾に入る。(光が強い♂が左)

 
 
  もしも、わたしが蛍の幼虫だったら

 もしも、わたしが蛍の幼虫だったら
 野川の川べりのどこかに
 蛹になれそうな場所を探せるだろうか

  苔や湿った土があり
 ひと月ばかりのあいだ誰にも邪魔されず
 気の安まる場所を見つけられるだろうか

 いやいや、見つけられない!

 ついこのあいだまでは
 そのように決めつけていたけれど
 しだれ桜が川面に影を落とすこの日

 いやいや、なんとかなるかもよ!
 いちかばちか、蛹になってみるのもいいかもよ!

 川の匂いを嗅ぐうちに
 終齢幼虫になりながら、
 ずんずんと歩くわたしでした



           
〜〜2010・3・26〜〜

 
    螢

 この結婚に
 一年一生の充実が潜む

 苔の褥の卵時代
 水棲巻き貝を食した幼虫時代
 空中を飛ぶ成虫時代

 みなみなうち揃い
 この結婚を目指し
 淡い光を抱き続ける
 
 はかない生涯ではさらさらなく
 迷いのない充実の一年一生

 30年生きるのも100年生きるのも
 みなみな1年とおなじこと
 生涯に光を放つ時間はみなみなおなじ


        〜〜2016年8月28日〜〜